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2023年10月3日

2023年6月果実概況

・実績は青果物情報センターの月別速報値を使用。
・平年比は過去5ヶ年の平均。単価は加重平均で算出。

初旬は四国~東海にかけて線状降水帯が発生。また各地で気温高・多雨。

奄美・沖縄の梅雨入りは前年、平年に比べ遅くなったが、九州~東海にかけて西日本は前年に比べ半月早く、5月に梅雨入りとなった。初旬には台風2号が西日本~東日本の南海上を東北東に進み、梅雨前線が活発化したことで、線状降水帯が発生、各地で冠水や浸水が見受けられた。気温は平年に比べ高く、下旬は空梅雨から真夏日、猛暑日が続いた。

果実全体の入荷量は前年比104%、価格546円(前年比100%)。販売の中心はすいか類で熊本・千葉産から鳥取産の販売となる。その他メロン類はタカミメロン中心の販売で進む。桜桃は山形産の生育が順調で、平年に比べピークになるのが早く、「佐藤錦」「紅秀峰」と下旬まで続いた。また山梨産すもも類、もも類も生育順調で前年より若干早い初荷を迎えた。

ハウスみかん

ハウスみかんは入荷102%、価格1,152円(104%)。各産地出荷が始まり出揃う。販売状況は停滞気味でギフト需要の入るのは7月から。現状は量販店等の対応となるためパック中心の動きとなっているが、小玉が少ないため荷動きが鈍い状況。化粧箱は多少引合いがあるものの強くない。

りんご類

りんご類は入荷122%、価格479円(102%)。貯蔵「有袋ふじ」の販売。上旬で系統物の販売が終了し、出荷量は減少傾向も、前年に比べ価格が若干強いことから入荷量は前年より増えた。「王林」「シナノゴールド」も入荷増。中旬からは商系物中心の販売で進んだ。

びわ

びわは入荷97%、価格1,447円(93%)。長崎産露地物は5月で終了し、前年の半分の入荷となった。千葉産は少ないながらも前年に比べ増え、愛媛産も不作だった前年よりも増えたが、総体の数量は伸び悩む。

おうとう

おうとうは入荷120%、価格2,136円(93%)。上中旬より「紅さやか」から「佐藤錦」中心の販売に変わり、前年に比べ生育が順調なことから出荷ペースは早まる。中旬から「佐藤錦」がピークに入り、2週間程続く中「紅秀峰」が始まり、月末まで総体の入荷は多かった。秋田産は山形産に比べ遅く、下旬より出荷が始まった。北海道産も前年に比べ遅い月末からの販売となった。今年は山形産新品種「やまがた紅王」の販売が始まったが、「佐藤錦」と「紅秀峰」に挟まれ苦戦となる。

もも類

もも類は入荷118%、価格874円(98%)。ハウス物は上旬までの販売。山梨産の露地物は前年同様に生育順調で前年より若干早く初荷を迎えた。玉肥大は前年に比べ良いが小玉傾向。和歌山産は前年同様中旬から始まる。山梨産は「はなよめ」、「ちよひめ」から、中下旬より「日川白鳳」に切り替わり、品種リレーが連続したことで端境もなく、早場産地は6月末で出荷終了となった。福島産も生育順調で下旬より販売が始まった。

すもも類

すもも類は入荷118%、価格743円(96%)。熊本・佐賀・福岡産「ハウス大石早生」の販売が進み、6月に入って「ハウスソルダム」の販売となる。和歌山産の販売も早くから始まり、出荷量は前年に比べ多い。上旬から山梨産「大石早生」の販売が前年より早くに始まるが引合いは弱い。下旬まで「大石早生」の販売が続き、九州産は「ハウスソルダム」の販売に替わる。月末からは山形産の「大石早生」、山梨産は「ソルダム」「サマーエンジェル」となり、前年同様に早い展開。山形産は小玉の出荷比率が高い。

ぶどう類

ぶどう類は入荷96%、価格2,304円(98%)。入荷の中心は「デラウェア」になるが、販売の中心は「シャインマスカット」となる。「シャインマスカット」の引合いは前年に比べ弱く、価格は平年に比べ安い。販売先は輸出となるが本年度は小房傾向のため引合いが弱い。そのためパックが多く、国内向け販売が多く平年比安の展開。「デラウェア」は生育順調から上旬の入荷量は前年に比べ増え、荷動きは停滞気味となる。中下旬から降雨の影響から島根・大阪産の出荷量が少なく引合いが強まる。山形産は前年に比べ生育は早いが着色がやや遅れ、前年並みの出荷開始となったが、平年より数量は多い。

メロン類

メロン類は入荷115%、価格469円(87%)。赤肉系「クインシーメロン」等が出荷ピークから減少。青肉系は「アンデスメロン」から「タカミメロン」の販売が中心となる。前年は天候の影響で茨城産の出荷は少なかったが本年度は順調。価格は前年に比べ若干安。「アールスメロン」の出荷量は多くないが、引合いが弱く価格は低迷した。中下旬から山形産「アンデスメロン」の販売が始まった。

すいか類

すいか類は入荷98%、価格247円(94%)。熊本産から鳥取・千葉産中心の販売へ。梅雨入りしたものの天候は良く、量販店・スーパー等はカット販売を進めるが、棚の広がりがないため荷動きは鈍い。下旬は真夏日、猛暑日が続き大玉の荷動きは良くなる。こだますいかの荷動きも回復した。

国産マンゴー

国産マンゴーは入荷115%、価格3,750円(97%)。宮崎産は上旬に端境期に入り、中旬から徐々に出荷量は増えるものの一時期で勢いはない。価格は若干強めに推移したが、梅雨入りで湿度が高くなり体質が弱く、価格は全体に軟調傾向。「太陽のタマゴ」は品質面から出荷量が少なく高単価で推移する。沖縄産は前年に比べ出荷は遅れ、中下旬から始まった。

文責 東京青果営業管理部 業務2課

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