2月上旬は低気圧や前線の影響を受け、東・西日本を中心にまとまった雨・雪が降ったが、冬型の気圧配置は長続きせず、暖かい空気が流れ込む時期もあった。そのため西・東日本で平均気温はかなり高くなり、特に西日本は統計開始以降最も高い平均気温となった。
果実全体の入荷量は前年比97%、価格606円(前年比112%)。販売の中心はみかん・かんきつ類・りんご類・いちご類となる。かんきつ類は「ぽんかん」「伊予柑」「不知火」と1月に続き変わらないが、「せとか」「甘平」の出回りが増えた。いちご類は2番果がピークに入る。りんご類は下等級品の比率が多くなり、依然高値販売が続く。みかんは「青島みかん」中心に「寿太郎みかん」の販売が始まる。かんきつ類・りんご類など主力品目の入荷減により5ヵ年平均において3月総入荷は最も少なく、価格は最も高くなった。
みかん類は入荷112%、価格372円(104%)。2月に入り「青島みかん」中心の販売の中、JA伊豆ふじ(西浦)の「寿太郎みかん」の販売は始まった。みかん全体の荷動きは上旬若干鈍く、引合いも弱い。下旬からは荷動きが出てくるものの、静岡産の入荷は終盤に入る。香川産「袋掛けみかん」の出荷量は前年に比べ少なく当初計画していた販売期間が短かったが、価格が前年より高いことから市場集約が進み、販売期間が延びた分価格は低迷した。JAみっかびは「青島みかん(誉れ)」の販売が月末より始まる。
かんきつ類は入荷97%、価格424円(105%)。かんきつ類の販売は「ぽんかん」「伊予柑」に「不知火」となる。かんきつ類全体で小玉傾向にあり、引合いは弱く荷動きが鈍化。「不知火」は加温物から無加温物の販売に切替わる産地も出始める。「八朔」は広島産が少なく、平年に比べ若干荷動きは良い。「せとか」はハウス物が終わり、露地物へ移行して価格も下がり荷動きが良くなる。
りんご類は入荷80%、価格418円(141%)。入荷量は前年に比べ少なく、中国の「春節」である2月10日~17日までの期間は国内で上位品の出回りが少なくなった。そのため、下等級品の販売が主体の今年度は前年に比べ高くなり、荷動きは鈍く販売苦戦が続く。
いちご類は入荷107%、価格1,615円(103%)。2番果の出荷が始まる。上旬は天候も良く気温も平年に比べ高く暖かい日が続いたため、生育順調で出荷が早まる。中旬から気温が下がると生育が徐々に遅くなる。九州産は2番果の収穫に入るものの、出荷量は横ばいから減少。関東産の入荷は前年に比べ同じから徐々に少なくなり、九州産は前年より少ない日が続くが、価格は保合いで推移。
メロン類は入荷104%、価格1,676円(122%)。加温を行うにあたり重油価格が高いため「アールスメロン」の定植を行う生産者が減少し、入荷量が前年に比べ少なくなっている。引合いは弱いものの価格は前年に比べ高い。その他メロンの入荷は、熊本産「アンデスメロン」「シグナスメロン」の引合いが弱く、荷動きも良くない。
キウイは入荷97%、価格633円(113%)。輸入物の切り上がりが早く、国内産が主体となる。国内産も平年に比べ気温高から出荷が前倒し傾向にあり、下旬からは減少。前年に比べ価格高で推移しているものの、大玉の引合いは弱い。