6月17日(金)、東京青果卸売場で沖縄産『マンゴー』と『パインアップル』(以下パイン)のトップセールスが行われました。
徐々に気温が高くなり、卸売場に並ぶ果実の顔ぶれにも夏らしさが感じられます。
中でも『マンゴー』と『パイン』はひときわ季節感を演出してくれる果物です。
この日は沖縄を代表する果実、二品目が並べられ、販売拡大に向けたPRイベントが開催されました。
沖縄県 玉城デニー知事ならびにJAおきなわ 普天間理事長からのご挨拶
沖縄のイベントは毎回いろどり豊かで目を楽しませてくれます。卸売場の雰囲気も明るく感じられました。
沖縄を代表する果実であるマンゴー。亜熱帯・沖縄の気候を活かして、そのほとんどが「無加温」のハウス環境下にて栽培されています。雨期に花粉が流れたり、台風被害を抑えるためにハウスが使われているそうです。
沖縄産パインは昨年から新たな名を冠され、「ボゴール」は『ポコット』に、「ハワイ」は『ジュワリー』という名称になりました。それぞれのパインの特徴が伺える名前になっていますが、わかるでしょうか?
本年は沖縄復帰50周年となる節目の年。沖縄産パインにも長い歴史があります。沖縄の石垣島では1930年代にパイン栽培が本格的に行われるようになりましたが、第二次大戦下でパインは贅沢品として扱われ、他品目への転作から生産が激減。戦後は缶詰用などで生産は回復しましたが、1970年代には冷凍パインが、1990年代にはパイン缶詰が輸入自由化され再び沖縄のパイン産業は大きなダメージを受けてしまいます。その後、沖縄のパイン生産は缶詰用から生果用へと舵を切り復活を遂げますが、その契機ともなったのが「スムースカイエン」という品種から選抜された「N67-10」という品種です。これが今日の「ジュワリーパイン」となり私たちの舌を楽しませてくれています。
商品名 |
マンゴー | ポコットパイン | ジュワリーパイン | ピーチパイン |
出回り期間 | 6月下旬~8月上旬 | 4月~6月 | 6月中旬~7月いっぱい | 4月~6月 |
マンゴーは裏年となりますが例年の裏年よりは減少幅が小さい見込みです。出荷ピークは7月中旬頃。
パインは冬に寒気に当たったものの前年より大玉傾向。出荷ピークは7月上旬頃が見込まれます。
『ポコット』は、スナック感覚で節ごとに手でちぎって食べられます。『ジュワリー』は果汁が豊富で甘酸が調和したパイン。『ピーチ』は乳白色の果肉でとろけるような甘味と桃のような香りを持つのが特徴です。
太陽の光をたくさん浴びて、無加温にて栽培されたマンゴーは芳醇な甘さと香りを兼ね備えています。
関東は梅雨真っ只中。行楽には出かけづらいシーズンですが、沖縄産果実を食べて南国気分に浸ってみるのも一興です。