1月は、東・西日本の日本海側は断続的な寒気の流れ込みにより、平年以上に降雪日が多かった。関東以西の太平洋側においては、平年に比べ晴天が多く、冬らしい乾燥した日が続いた。
果実全体の入荷量は前年比99%、価格535円(前年比106%)。販売の中心はいちご・りんご・かんきつ類。連休明けから各品目出揃い始めた。いちごはクリスマス寒波から低温による生育遅れにより、年始以降から増量。りんごは青森産主体にやや多い出回り。かんきつ類は各品種出揃い始めるものの、生育期の天候や年内の寒波の影響を受け、数量減が目立つ。総入荷量は少なかった前年並みだが、5ヵ年平均でもっとも高い価格を呈した。
みかん類は入荷89%、価格320円(115%)。普通みかんは静岡産が中心。静岡産については前年より出回りが多いものの、愛媛・九州産地については早生・中生に続いて作柄不良のため、総入荷量は前年に比べ減少した。
かんきつ類は入荷88%、価格399円(108%)。「不知火」をはじめ、「いよかん」や「ぽんかん」の販売が中心だが、年内の降雪の影響で減少が目立つ。コロナ以前の消費水準まで回復に至らず、入荷減や生産コスト上昇による価格の押し上げから、5ヵ年平均で最も高い価格となった。1月16日からは完熟きんかん『たまたま』が解禁し、平年並みの出回り。また、1月13日に熊本産新品種「EC12(ゆうばれ)」が初登場し、大田市場で2回の試験販売がされた。
りんご類は入荷120%、価格311円(83%)。青森産貯蔵物中心の販売。ツル割れやキズ果が多く散見され、下等級品比率が高い。不作だった前年に比べ数量は多く、価格安となったがほぼ平年並み。
いちご類は入荷117%、価格1,682円(92%)。上旬には各地2番果に入り、端境のない安定した入荷となった。九州・静岡産地については、寒波の影響で数量は少ない一方、栃木産は潤沢な出荷となった。年始以降は大きな需要もなく、価格は軟調推移。
メロン類は入荷104%、価格1,281円(105%)。アールスメロン中心、静岡産については休作する生産者が増加。西南暖地産についても生産量減もあり、総体的に減少の流れ。低温の影響から小玉比率が高く、年始以降は中旬の春節で動きが見られる程度。5ヵ年平均で最も入荷量が少なく、最も価格が高かった。
キウイは入荷118%、価格561円(99%)。各地の「ヘイワード」が本格的に出荷開始。前年不作だった和歌山・愛媛産は前年を上回り、物量は潤沢。中旬からの引合いが出てくるも平年並みの動き。
干し柿は入荷114%、価格1,829円(94%)。原料柿も前年に比べ数量の確保ができているものの、富山・山梨産については年内販売主流となり、1月は長野・福島産が中心福島産は奇形果が目立った。年始以降は需要が落ち着き、数量も多いことから前年比安の展開。