北･東･西日本にかけては気温高で日照量が多く、少雨だった。

3月は気温が平年を上回る日が多く、大根・キャベツ・ねぎ・ほうれん草は順調な出回りとなった。一方、白菜は茨城産が下旬に秋冬作と春作との端境で全体量減少。トマト・胡瓜・ピーマンも多くなく、比較的堅調な値動きだった。3月の野菜総入荷量は111,367t(前年比95％)で平年を1割下回り、価格266円(99％)は平年をやや上回った。

根菜類

だいこんは千葉・神奈川産中心の出回り。千葉産は露地作からトンネル作へ切り替わった。月前半は両産地とも順調入荷。後半は神奈川産が終盤につき漸減。千葉産は増量傾向。月を通して気温が高く、消費は落ち込み荷動きが鈍かった。総入荷量は平年より1割以上少なく、価格90円(83％)は平年並み。にんじんは月前半に千葉・埼玉産が終盤で少ない中、徳島産が漸増するも全体量少なく、堅調な相場展開。後半は徳島産が増えて相場が下がりつつも降雨により出荷が不安定だった。総入荷量は平年1割近く少なく、価格156円(144％)は平年並み。

葉物類

はくさいは茨城産の秋冬作が終盤となり減少傾向に。兵庫産は冷蔵品の出荷ピークとなり増量。気温高く需要が減退して上旬は荷動きが鈍かった。中旬は茨城産の春作がスタートするも兵庫産冷蔵品が終盤となり全体量減少。引合い強まり相場が上昇した。下旬は茨城産が増量して相場反落。総入荷量は平年より1割以上少なく、価格87円(108%)は平年をやや上回った。キャベツは愛知・千葉・神奈川産中心の出回り。月前半は順調な出荷となる中、春キャベツの需要が徐々に増加してまずまずの荷動き。後半は愛知産の冬キャベツが最盛期を迎え潤沢に入荷し、荷動き鈍化。降雨で減少し相場が高まる場面もあった。総入荷量は平年よりやや少なく、価格85円(76%)は平年を1割近く下回った。ほうれんそうは群馬・茨城・埼玉産中心の出回り。上中旬は気温高く各地潤沢な出荷となる中、価格がこなれて需要あり、まずまずの荷動き。下旬は出荷ピークを過ぎ数量が落ち着いて相場が上がり、需要も落ち着いた。総入荷量は平年並み、価格418円(104%)は平年をやや上回った。ねぎは千葉・埼玉産が生育良好。秋冬ねぎの終盤となるも埼玉産は例年より残量あり。上中旬は気温が上がり需要の低下から引合いは弱かった。下旬は秋冬ねぎと春ねぎとの端境で減少し相場底上げ。総入荷量は平年並み、価格250円(73%)は平年を3割近くに下回った。レタスは静岡・長崎・兵庫・茨城産中心の出回り。上旬は低温・干ばつの影響から全体量少なく荷動き良好。中旬からは気温上がり需要が出始めるも、降雨もあり各地生育が進んで増量したことで荷動き鈍化。総入荷量は平年より1割少なく、価格179円(96%)は平年を1割以上に上回った。

果菜類

きゅうりは群馬・千葉・宮崎産等の出回り。低温・干ばつ影響がありながらも気温上昇により各地増量傾向。中旬は潤沢な入荷となり相場は下げながら推移した。総入荷量は平年より1割近く少なく、価格348円(122%)は平年を1割上回った。なす類は高知・福岡産が気温上昇とともに増量。上中旬は荷動き鈍く相場は軟調傾向も、降雨続きにより下旬は出荷がやや落ち着き相場が上向いた。総入荷量は平年よりわずかに多く、価格373円(93%)は平年を1割以上に下回った。トマトは熊本・栃木産中心の出回り。前月から引き続き着色が鈍く少ない出回り。気温が上昇するも1月中下旬の曇天・寒波の影響で小玉傾向は変わらず。大玉中心に引合い強く相場は堅調推移。総入荷量は平年より1割以上少なく、価格430円(115%)は平年を1割上回った。ピーマンは宮崎・高知産中心の出回り。茨城産は春作が漸増。全体量増加とともに荷動きが鈍化し相場は下落傾向。総入荷量は平年よりわずかに多く、価格698円(115％)は平年を1割以上に上回った。

土物類

ばれいしょ類は北海道産が終盤。発芽が散見されたことや需要が新物に移ったことで荷動きは非常に鈍かった。鹿児島産は上旬には安定入荷して荷動きは鈍かったが、中下旬は雨続きで減少して不足感が高まった。総入荷量は平年より1割以上少なかったが、価格149円(67%)は平年を1割以上に下回った。たまねぎは北海道産は終盤。静岡産は安定した入荷で月後半はピーク過ぎ減少。佐賀産は寒波による生育遅れあり増量が鈍かった。月前半は静岡産で量販店特売等入り荷動きは良好も、後半は全体量十分で荷動きは鈍化した。総入荷量は平年を1割近く下回り、価格135円(58%)は平年並み。

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