北日本で気温高。西日本日本海側は前線の影響で大雨に見舞われた。

5月は18日に沖縄県で平年より8日遅く入梅。同時期に全国各地で30℃を超す暑さとなるが、山間地では霜が降りる日もあり寒暖差の激しい月となった。また、大型連休前は野菜全般に需要が高まり相場上昇するも、連休明けは需要が落ち着き、多品目で入荷も潤沢で相場は下げ基調となった。5月の野菜総入荷量は124,090t(前年比104％)で平年をわずかに下回り、価格259円(95％)は平年をやや上回った。

根菜類

だいこんは茨城・千葉産中心の出回り。上旬は降雨により減少する場面もあったが中旬には回復。また、中旬に青森産が、下旬に北海道産が出始めた。関東産は盛期過ぎ減少に転じる中、気温が高いことから品質低下が見られた。全体的に荷動きの鈍い状況が続いた。総入荷量は平年並み、価格91円(78％)は平年並み。にんじんは前月末は徳島産が少なく相場高だったが、当月に入ると後続の千葉産が順調に増量。徳島産もある中で荷動き鈍化して相場は下落した。総入荷量は平年よりわずかに少なかった。月を通して荷動きは鈍かったが、前月末の高値を引き摺り、価格は162円(120％)と平年を2割上回る水準。

葉物類

はくさいは上旬は茨城産での端境により数量少なく高値だったが、大型連休明けは数量回復し、群馬・長野産も漸増して相場は軟化していった。気温高く量販店需要は減退、月前半は加工業務需要があったが、後半はそれも落ち着き厳しい販売に。下旬は茨城産がほぼ終了も、群馬・長野産で充分な数量あり。総入荷量は平年よりわずかに少なく、価格85円(115%)は平年を3割上回った。キャベツは愛知・千葉産中心の出回り。茨城産も漸増。月を通して荷動きは鈍い場面が多かった。下旬は愛知・神奈川産が終盤に向け減少する中、群馬産の出荷が始まった。総入荷量は平年よりやや少なく、価格84円(85%)は平年をやや下回った。ほうれんそうは群馬・茨城・埼玉産中心の出回り。各地順調な出荷となり、数量は潤沢。相場の軟化が続いた。総入荷量は平年よりやや多く、価格441円(91%)は平年をやや上回った。ねぎは茨城・千葉産が生育順調で太め傾向。大型連休前は引合い強く相場上昇したが、連休後は高値反動で荷動き鈍化し相場は軟化した。下旬は降雨が続いて入荷減の日もあり相場堅調。総入荷量は平年並み、価格417円(102%)は平年並み。レタスは兵庫産が切り上がりに向かい、茨城産も盛期過ぎ減少。後続の群馬・長野産が増量傾向で数量は充分。月前半はまずまずの荷動きあるも、後半は緩慢化した。総入荷量は平年並み、価格123円(90%)は平年をやや下回った。

果菜類

きゅうりは群馬・埼玉・宮崎産を中心とした出回り。西南暖地・関東産ともに生育は概ね順調、東北産も漸増して全体量は充分。上中旬と荷動きの鈍い状況が続いた。下旬は天候不順となるも不足なく推移。総入荷量は平年並み。価格237円(89%)は平年をやや下回った。なす類は高知・福岡産が概ね順調な出回りとなり、月を通して荷動きは鈍い場面が多かった。下旬は天候不順となり出荷量が伸び悩むも、荷動きは改善せず。総入荷量は平年よりやや少なく、価格377円(95%)は平年並み。トマトは熊本・栃木産中心の出回り。例年、大型連休後は滞荷が進んで相場急落するが、本年は熊本産が夜温の低さから数量がさほど多くなく、相場下落は限定的。それでも月を通して数量的には充分あり、荷動きは鈍かった。総入荷量は平年より1割以上に少なく、価格328円(104%)は平年を2割近くに上回った。ピーマンは宮崎・高知・茨城産中心の出回り。各地概ね順調な出荷となり数量は充分。月を通して荷動きは鈍めだった。総入荷量は平年より1割多く、価格464円(98％)は平年を1割以上に上回った。

土物類

ばれいしょ類は長崎・鹿児島産の出回り。鹿児島産は上中旬に出荷ピーク、下旬には終盤で減少。長崎産は増量傾向で下旬にはピークとなった。中旬には静岡産が出荷開始。各地概ね順調な出回りで、月を通して荷動きは鈍かった。総入荷量は平年よりやや多く、価格158円(96%)は平年を1割以上に下回った。たまねぎは兵庫・佐賀産を中心とした出回り。水稲作業や品種間の端境で減少する場面はあるも、月を通して荷動きは鈍めで数量充分。総入荷量は平年並み、価格100円(39%)は平年を1割以上に下回った。

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