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2023年7月6日

2023年5月果実概況

・実績は青果物情報センターの月別速報値を使用。
・平年比は過去5ヶ年の平均。単価は加重平均で算出。

北日本で気温高。西日本日本海側は前線の影響で大雨に見舞われた。


5月の天候は良く、気温は平年並みからやや高く、真夏日になる日もあった。8日には秋田・岩手・青森県の県境付近にて大雪を記録した。また、ゴールデンウィークは4年ぶりに行動制限がなく、観光地に賑わいをもたらした。

果実全体の入荷量は前年比102%、価格532円(前年比104%)。重量品目であるかんきつ類が少なく、早い切り上がりを受け、入荷量は平年比微減。価格についても各品目平年に比べ少ないことから平年比高。ハウス物については、桃は4月から販売が始まり、連休明けより福岡産も開始した。ぶどう類も前年に比べ前進傾向にあるが、重油高のため加温が進まず、また早出し生産者の減少で出荷量も少ない。シャインマスカットは輸出優先の取引が進むものの、価格は前年に比べ若干安の展開。

みかん類

ハウスみかんは入荷89%、価格1,698円(113%)。4月から大分・愛知産が入荷しているが、5月中旬には佐賀産の販売が始まった。各地生産減の流れにあり、生産コスト上昇による相場も強めの展開。

かんきつ類

かんきつ類は入荷81%、価格324円(105%)。甘夏(貯蔵物)の販売が中心となる。「不知火(デコポン)」の販売はかんきつ類全体に少ないため堅調な販売が4月から続いている。「河内晩柑」も引合いは強くないが荷動きは良い。「カラマンダリン」の販売は終盤を迎えた。

りんご類

りんご類は入荷123%、価格418円(94%)。「サンふじ」の入荷は終盤となり、連休から「有袋ふじ」の販売が始まり、豊作年のため出荷量は多い。貯蔵有袋物中心のため価格は高いが、前年に比べ若干安。引合いはあるものの荷動きは鈍い。黄色系品種は輸出向けが引合い強い。

びわ

びわは入荷77%、価格1,818円(108%)。長崎産のハウス物は出荷ピークが過ぎ減少。露地物が始まり連休明けにピークを迎えたものの、1月の寒波の影響で出荷量は前年より少ない。ハウス物の荷動きが良い状態からの減少で供給不足となったが、下旬から長崎産遅場産地が出荷ピークになると販売苦戦に。また千葉産の大玉品種も引合いが強く、荷動きは良いが月末は鈍化した。

いちご類

いちご類は入荷114%、価格1,009円(103%)。連休中の入荷量は横ばい。かんきつ類は少ないため引合いは強く価格高の展開。いちご類の取扱いを継続する量販店スーパーが多く、価格は保合いを維持。下旬に入り九州産地の出荷は終了し、関東産地中心になる。数量・価格ともに前年より多く、高い。

おうとう

おうとうは入荷121%、価格5,496円(97%)。連休前より「ハウス佐藤錦」中心に各品種が出揃う。『母の日』は化粧箱の引合いが強まり、それ以外はパック物の引合いが強いものの全体は販売苦戦。天候が良くハウス物の出荷は早まったが、露地物は5月に入って低温が続き生育が遅れ始め、「紅さやか」が増えるのは月末以降となった。

メロン類

メロン類は入荷110%、価格610円(98%)。5月に入ると熊本産は「アンデスメロン」が終盤となり、「クインシーメロン」が出荷ピークに入る。茨城産は「オトメメロン」の販売進捗は7割を超え、「アンデスメロン」が中心となる。前年は天候の影響で茨城産の出荷は少なかったが、本年度は順調な出荷が進む。上中旬からは各品種のメロンが出揃う。価格は前年比若干安。「アールスメロン」は連休中の価格は前年に比べ高く推移したが、明けからは軟調となり前年を下回る。

すいか類

すいか類は入荷103%、価格332円(100%)。大玉は熊本産中心の販売となる。千葉産も連休中に始まり、下旬から増量。量販店・スーパー等ではカット売りが中心となり、気温は高く引合いが強いものの、店舗での作業が進まず棚の広がりが無いため荷動きは鈍い。一方で小玉は玉売りが進み荷動きは良く、不足状態に。連休明けからは大玉の引合いが出始めるものの、荷動きは良くない。こだま西瓜は高値が続いたことから中下旬から販売苦戦に転じた。

国産マンゴー

国産マンゴーは入荷92%、価格4,551円(112%)。 連休中は連日入荷だったが、明けの数量も多く、その後も横ばいの入荷が続いた。価格は連休前に比べると多少の上下はあるもののほとんど変わらず。『母の日』に向かい価格は前年に比べ安くなった。中下旬からは若干端境から価格は高くなる。入荷の中心サイズは2Lだが、Lも少なくない。月末の価格は落ち着くものの、高糖度「太陽のタマゴ」は入荷少なく価格は高い。

輸入果実

おうとうは入荷58%、価格1,838円(93%)。アメリカ産は春先の低温・大雨や、開花期の寒波によって遅れが生じた。キウイは入荷83%、価格566円(113%)。ニュージーランド産はサイクロンの影響で収量減も、ゴールド系は大玉傾向、グリーン系も出始めで大玉で日本向けに関しては安定した出回り。

文責 東京青果営業管理部 業務2課

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