8月上旬に台風6号、7号と日本列島を襲い、浸水や土砂災害に見舞われる。旧盆も台風による交通障害で移動手段が奪われ帰省や外出の予定変更を余儀なくされた。8月を通して記録的な暑さとなり、東京都心では猛暑日が22日に達し、過去最多の日数を記録した。また、北海道でも統計開始以来最も高い気温まで上昇し、各地で記録的な猛暑が続いた。
果実全体の入荷量は前年比94%、価格573円(前年比103%)。販売はすいか類に日本なし類・もも類となる。すいか類は山形産中心の販売で進み、下旬以降は減少。天候は良く荷動きは良い。日本なし類は茨城・千葉産中心の販売で進み、下旬からは「幸水」から「豊水」へと変わる。もも類は山梨・福島産ともに上中旬まで入荷量は多いが、下旬からは少なく山形・長野産へと移行する。ぶどう類は「デラウェア」「シャインマスカット」「巨峰」が上旬に旧盆需要で引合い強まるも、明けからは弱まる。8月は前進出荷から入荷量は前年に比べ少なく、価格は前年並みとなったが、平年比高。
ハウスみかんは、入荷90%、価格935円(100%)。各産地出荷7月に出揃い8月は旧盆に向かって再ピークとなるが荷動きは鈍い。佐賀産が販売の中心となり愛知・長崎・大分産等となる。旧盆に向かって化粧箱の引合いはあるが、バラの引合いは弱い。またM中心の荷動きからS・2Sの引合いは弱い。下旬からは「グリーンハウスみかん」の販売が本格化した。
りんご類は、入荷87%、価格453円(105%)。上旬は貯蔵物の販売が進むが、「有袋ふじ」中心に価格が高く、引合いは数量が少ないものの荷動きは鈍い。8日に長野産「シナノリップ」の販売が始まり、価格は前年並み。旧盆明けから岩手産「紅ロマン」、山形産「サンつがる」の販売に入る。引合いはあるものの、荷動きは弱い。
日本なし類は、入荷121%、価格445円(89%)。茨城産が上旬にピークに入り続いて千葉産となる。前年の茨城・千葉産は雹害で出荷量が減少したが、本年度は気象災害なく順調で、平年並みの出荷量。前進出荷や高温障害等で旧盆前は少なくなる。旧盆明けからは茨城・千葉産は「豊水」の販売に入り、「幸水」は栃木・福島産が中心となる。天候が良く気候に恵まれ荷動きは良い。
もも類は、入荷74%、価格681円(110%)。山梨産の出荷は前年同様に順調だが、気温が高いため前進出荷となり8月上旬から入荷は少なくなる。福島産は上旬多いものの、旧盆前に減少。山形・長野産の入荷はあるが多くはない。上旬の荷動きは鈍く徐々に旧盆に向かって活発になる。価格は強保合いで推移する。旧盆明けも引合いは強く荷動きも良い。
すもも類は、入荷83%、価格717円(112%)。山梨産の販売は太陽となり、山形産はソルダム、サマーエンジェルになる。気温が高いため果肉先行となり品質の低下が早まる。長野産においても同様。遅場産地青森産の販売も始まる。価格は保合いで推移するが、品種が多いことから一部下落が見られた。
ぶどう類は、入荷106%、価格1,538円(101%)。8月上旬の入荷が多い品種は「デラウェア」となるが、販売の中心は「シャインマスカット」「巨峰」となり、旧盆需要で引合いは強い。旧盆明けの「シャインマスカット」はハウス物から露地物に変わり、出荷量は増え始め荷動きは鈍くなる。ぶどう全体の荷動きは良くない。
メロン類は、入荷102%、価格516円(91%)。「アールスメロン」は旧盆需要で引合いが強く、荷動きも良い。入荷量は静岡産はもとより愛知・茨城産が多くなる。山形産「クインシーメロン」「アンデスメロン」は上旬から減少し、北海道産「デリシーメロン」「らいでんメロン」と、青森産が中心となる。気温が高いため販売はやや鈍化する。下旬からは高温続きで品質に低下が見られた。
すいか類は、入荷84%、価格266円(110%)。千葉産が終了となり、山形産が中心の販売となる。気温が高く天候に恵まれ、日中の気温が高く猛暑日が続いたことで、「大玉すいか」の引合いは2L以上の大玉が強く、L以下の荷動きは弱い。「小玉すいか」は品質が低下したため、引合いは弱い。下旬からは山形産は減少し、長野産が中心となるが全体量は少ない。