・実績は青果物情報センターの月別速報値を使用。
・平年比は過去5ヶ年の平均。単価は加重平均で算出。
4月は暖かい空気に覆われ気温は平年並みから高くなり、降水量は平年並みから若干多くなる。季節の流れは早く春の陽気で進むものの肌寒く感じる日もあった。
果実全体の入荷量は前年比93%、価格628円(前年比118%)。販売はいちご類からすいか類、メロン類に変わって行くものの前半はいちご類の販売が中心となる。また施設物(桜桃・もも・ぶどう・みかん・びわ)の販売が始まる。生育中の気温が高かったため前年に比べ若干早い初荷にとなり入荷量も徐々に増えるが、3月中下旬の気温低下から予定より若干遅くなる品目もある。
ハウスみかんは入荷125%、価格2,627円(102%)。愛知・大分産中心も、4月中下旬からのスタート。生産量は7月需要期に合わせるために4月の出回りは多くない。入荷量は前年比増も、平年の6割程度となっている。
かんきつ類は入荷99%、価格355円(104%)。かんきつ類は「不知火(デコポン)」が中心で、産地は熊本産が中心となる。露地物から貯蔵物の販売に移行するが、産地ロスが多く出荷量はほぼ前年並み。上旬で終了した「せとか」も露地物は引合い強かった。「清見」の終了時期も早まり、残りは「河内晩柑」「甘夏」「サンフルーツ」となったが、引合いは弱く販売苦戦となる。
りんご類は入荷74%、価格479円(144%)。貯蔵在庫量は少ないものの、引合いは弱く販売苦戦は続く。黄色系はその中でも若干引合いはある。有袋ふじ(CA貯蔵品)の販売開始。価格は高くなるにつれ引合いは弱まり、販売苦戦が続く。キズ果、色うすといった下等級品の引合いが強まり、価格は高くなる。
びわは入荷102%、価格2,337円(101%)。長崎産は生育期間中の天候が良いため出荷は前年より早く、ハウス物のピークも早まった。露地物の出荷は前年と変わらず連休前からスタート。価格も前年とほぼ変わりない。千葉産は中下旬から始まるが前年とほぼ変わらず、価格は前年に比べ若干高い。
おうとうは入荷85%、価格9,363円(110%)。3月下旬より順次系統ハウス物の入荷が始まった。暖冬から生育が早いと当初は想定したものの、3月の低温を受けて1週間遅れの出荷ペースとなった。
いちご類は入荷113%、価格1,203円(106%)。関東産地の出荷はピークが終わり横ばいからやや減少。九州産地は天候不順に加え気温高となり、品質低下によるイタミ果が多く上旬までは多かった出荷量も中旬から少なくなった。販売はその他品目が少なく、またいちご自体も少ないため引合いは強く、荷動きは良いまま連休に入った。
メロン類は入荷105%、価格1,015円(109%)。「アールスメロン」の入荷量は少なく価格は前年並みで推移した。中旬以降増え始めたが、価格は前年比若干高で連休を迎えた。その他メロンは生育が順調で、熊本産「アンデスメロン」、茨城産「オトメメロン」は開花時の天候不良から着果状況が悪く、出荷量は少なくなる。価格は前年に比べ同じから若干安い。
すいか類は入荷97%、価格413円(107%)。大玉すいかは熊本産中心、小玉すいかは茨城・群馬中心だが、3月の天候不良による着果不良や生育遅れを受けて数量減。
国産マンゴーは入荷128%、価格4,975円(94%)。生育順調から出荷量は前年に比べ多い。肥大状況も良く2L中心の3Lとなる。上中旬の入荷量が多いため前年に比べ価格安も荷動きは良い。高糖度「太陽のタマゴ」は前年に比べ若干早く始まり、価格は前年に比べ安く連休の荷動きは良い。