1月は年末からの寒波の影響で6日には都心で積雪を記録したが、平年に比べ晴れの日も多く、乾燥する日が続いた。また、新型コロナウイルス・オミクロン株感染再拡大により、各地で「まん延防止等重点措置」が順次適用された。
果実全体の入荷量は前年比92%、価格507円(前年比113%)。みかんは前年に比べ多くなく、相場は堅調維持。りんごも前年春先の天候不順で数量は少なく、高値続きから荷動きは鈍化。いちごは年末の寒波で1月上旬の出荷量が少なく、前年比高。かんきつ類は1月2週目より各品種潤沢に出回り、引合いも強く価格は前年若干高となった。
みかん類は入荷94%、価格279円(111%)。静岡産「青島」中心の販売。肥大は平年に比べ大玉傾向だが、静岡産は裏年のため総体量は前年ほど多くはなかった。また、前年は中旬頃まで年越し在庫を抱えていたが、今年は少なかったことから価格は高めの推移。
かんきつ類は入荷111%、価格369円(105%)。中晩柑類は1月中旬より潤沢な入荷となり、品種が出揃うとともに引合いは弱まる。「不知火」は無加温物に切り替わり、18玉中心に引合いは強い。「きんかん」も完熟物の販売が始まったが、レギュラー品の切り上がりが遅れた。総体量は平年並みだが、引合い強く、荷動きは平年に比べて良好。
りんご類は入荷82%、価格376円(124%)。青森産「サンふじ」中心の販売。春先の凍霜害を受けて、青森産貯蔵物の計画量は平年を下回る。上中旬までは輸出需要で国内流通量は減少したが、月後半からは回復。スレ・サビの発生も見られたが、絶対量不足による前年末からの高値疲れで荷動きは鈍化。
いちご類は入荷81%、価格1,833円(124%)。年内からの前進傾向に加え、年末の寒波襲来による生育遅れで、1月上旬までの出荷量は少なくなった。中旬から2番果のピークを迎えたが、依然気温が低く生育が鈍かったことで関東・九州各地ピークはバラつき、大きな山にはならなかった。そのため引合いは強く相場は前年に比べ高値で推移。
メロン類は入荷85%、価格1,223円(155%)。年末の需要を過ぎ、年明けから中旬頃までしっかりした相場が展開された。アールスメロンは例年1月末から業務需要が動き出すところが、今年は「まん延防止等重点措置」が適用されたため、引合いは弱まり、活発な荷動きは見られなかった。
キウイは入荷93%、価格567円(107%)。「ヘイワード」が本格出荷される。国産については、福岡産は前年並みだが、和歌山・愛媛産は前年に比べ少ない出回り。中旬からは輸入の在庫もなくなり、国産の引合いが強まる。
干し柿は入荷107%、価格1,939円(112%)。春先の低温の被害により、福島産は前年の7割作と少なく、単価高の傾向が続く。長野産「市田柿」は、前年は前倒し出荷で1月は少なかったが、本年は一昨年並みまで回復した。