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2022年10月20日

2022年6月野菜概況

・実績は青果物情報センターの月別速報値を使用。 
・平年比は過去5ヶ年の平均。単価は加重平均で算出。

東・西日本は気温高で下旬に記録的な高温。北日本は降水量が多かった。

関東は6月6日に平年より1日早く梅雨入りしたが、降水量は平年を割る地域が多く、目立った降雨のないまま27日に異例な早さで梅雨が明けた。5月は前半まで降雨が多かったことで野菜全般に出回りが落ち着き相場は保たれていたが、6月は順調出荷となる品目多く、中下旬にかけて相場は軟調推移。月末は全国的に猛暑日が続き、高温障害の懸念が高まった。6月の野菜総入荷量は115,348t(前年比99%)で平年をやや下回り、価格267円(102%)は平年をやや上回った。金額は30,777百万円(101%)で平年並み。

根菜類

だいこんは千葉産が中旬にはほぼ終了。北海道・青森産は生育順調。下旬は特に気温が高かったこともあり荷動きは鈍めで数量充分ではあるが、総入荷量は平年よりやや少なく、価格105円(97%)は平年をやや上回った。にんじんは徳島産が上旬で終了。千葉産は雨天多く作柄不良で少なく、上中旬の相場は堅調推移。下旬は気温高く需要が低下、雨で掘り取りできなかったため肥大が進んで太物から相場が下がり始めた。総入荷量は平年より1割以上少なく、価格154円(125%)は平年を1割以上に上回った。

葉物類

はくさいは上旬に茨城産がほぼ終了し、後続の群馬・長野産が増量。中旬以降は気温高く、量販・加工とも需要が低いため荷動きは鈍かった。総入荷量は平年よりやや少なく、価格70円(98%)は平年並み。キャベツは愛知産が終盤となり減少する中、茨城・千葉産が順調出荷。また、群馬産の出荷も始まった。各地作柄良く、全体量が多いため荷動きは鈍い状況が続いた。総入荷量は平年よりわずかに多く、価格84円(97%)は平年並み。ほうれんそうは群馬・茨城産を中心に順調な出荷となり全体量は潤沢。荷動きもまずまず順調だったが、下旬は気温上昇により品質劣化が散見。荷動きも鈍化した。総入荷量は平年並み。価格469円(110%)は平年並み。ねぎは千葉・埼玉産が上旬は順調出荷となるも、中旬からは降雨により数量減少し相場は堅調推移。また、降雨後の気温上昇で品質低下が起き、生育も停滞して細物中心の出方となった。下旬は気温高く需要が減退して相場下落。総入荷量は平年よりやや少なく、価格433円(118%)は平年を1割上回った。レタスは群馬・長野産中心の出回り。月前半は降雨の影響で日々増減しながら全体的には多くない入荷で相場堅調。下旬は気温上昇と天候の安定で数量増となり相場は下落した。総入荷量は平年より1割少なく、価格125円(103%)は平年を1割以上に上回った。

果菜類

きゅうりは群馬・埼玉産など関東産は盛期を過ぎて数量収束し、福島産など東北産が増えていく流れ。上中旬は数量充分で荷動きが鈍かった。下旬は気温上昇での需要増や、関東と東北の端境で不足感出るも、月全体では相場は軟調推移。総入荷量は平年よりやや少なく、価格220円(83%)は平年を2割近く下回った。なす類は高知・福岡産が盛期を過ぎ減少傾向に。茨城・群馬産が増量。産地切り替えで品薄となる場面はあるも、月全体では概ね荷動き鈍く相場は軟調。総入荷量は平年並み、価格342円(88%)は平年を1割下回った。トマトは熊本産が終盤となり減少。栃木・愛知産は盛期過ぎ減少傾向。北海道産が増量するも遅れ気味で、月前半は全体量少なく引合いが強かった。月後半は北海道産が増量して相場が軟化した。総入荷量は平年より1割以上に少なく、価格334円(111%)は平年を2割近く上回った。ピーマンは茨城産中心の出回り。生育順調で不足ない入荷が続き、月を通して荷動きは鈍め。総入荷量は平年よりやや少なかったが、価格426円(84%)は平年並み。

土物類

ばれいしょ類は鹿児島・長崎・静岡産が順調出荷。引合いは弱く、下旬は気温上昇により特に荷動きが鈍かった。総入荷量は平年より1割近く少なかったが、価格121円(68%)は平年を2割以上に下回った。たまねぎは各地、高値である内に出荷する傾向にありペースは前進気味。兵庫産は例年より少ない出回り、佐賀産は盛期過ぎ減少へ。総入荷量は平年より2割少ないが高値により需要は低調で荷動き鈍い状況が続いた。それでも価格は210円(198%)と平年の2倍以上となる水準だった。

輸入野菜

【輸入野菜】馬鈴薯はチップ加工用の国産原料が北海道産の不作で品薄だったことから、米国産の輸入量が前年比大幅増。たまねぎは国産が高値なことから、中国やニュージーランド産が前年比で大幅増。ねぎは国産が低温・干ばつによる生育停滞で少なめだったことから、中国産が前年比大幅増。一方、キャベツは国産の数量が回復したため、中国産の輸入量が前年比で大幅減。ごぼうは円安で輸入コストが増加した中、前年の中国産が豊作だったことから、中国産を中心に前年比で大きく減。にんにくは円安で輸入コストが増加した中、国産が高値だった前年より安くなったことや、コンテナ不足で船便が不安定だったことから、中国産を中心に前年比でかなりの減。

文責 東京青果営業管理部 情報課

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