全国的に高温。東日本太平洋側は多雨、北日本太平洋側は少雨。

4月初旬は一時的に寒の戻りもあったが、その後一気に気温は上昇、桜前線は北上した。上中旬に曇雨天が続き、小笠原諸島に台風1号が接近、東北では記録的な高温となった。コロナウイルス感染拡大は落ち着いたものの、円安や物価の高騰を受けて値上がりする生活用品が増えた。

果実全体の入荷量は前年比85％、価格547円（前年比117％）。いちごはピークを過ぎて数量は少なく、気温上昇で産地でのイタミ果が多く不足感もあったが、荷動きは鈍化。りんごは引続き入荷量は少なく、価格高を維持。西瓜は3月からの気温上昇により徐々に増量するも、天候不順で引合いは若干弱まる。ハウス物の品目については、3月末から山形産おうとう、4月中旬からは山梨産ぶどう・もも・おうとう、大分産みかんが初荷を迎え、下旬には長野産「シャインマスカット」が始まった。例年では国産果実が少なくなり、輸入果実の需要が高まる時期だが、円安と輸送コスト上昇により、値ごろ感のあるアイテムは少なかった。

みかん類

ハウスみかんは入荷98％、849円（119％）。4月中旬から大分・愛知産、月末から佐賀産の入荷が始まった。各地仕上がりも良く、数量はほぼ前年並み。中晩柑の入荷減から引合いは若干強く、価格は前年に比べやや高めで推移した。

かんきつ類

かんきつ類は入荷97％、価格345円（101％）。各品種前進出荷傾向を受けて、4月の残量は少なく、気温高を受けて貯蔵中の品質を見ながらの出荷となり、中旬で大方めどがついた。「不知火」は熊本産の鮮度保持袋中心の出回りで引合いは小玉果が強い。「清見」「カラー」は5月連休を控えるなか荷動きは良く、「甘夏柑」については下等級や小玉果が多く荷動きは鈍化。

りんご類

りんご類は入荷75％、価格390円（153％）。りんご類総体において産地入庫量は前年に比べ少なく、基調高。主力「ふじ」については、「サンふじ」のCA品と、「有袋ふじ」の併行販売が展開された。「ジョナゴールド」も有袋物の入荷が始まっており、小玉果中心の販売。黄色系品種についても、入庫減のためだらだらとした入荷が続く。

びわ

びわは入荷69％、価格2,546円（125％）。長崎産ハウス物中心。前年に比べ2週間程度生育が遅れており、下旬から増量したが、小粒比率が高く絶対量不足から引合い強く価格は高めの推移。

おうとう

おうとうは入荷83％、価格8,296円（119％）。山形産ハウス物中心の入荷。燃油高騰を受けて加温が控えられていることから、前年のような前倒しはなく、出荷ペースは平年並みに戻る。

いちご類

いちご類は入荷92％、価格1,140円（112％）。3番果のピークを過ぎ、4番果が入荷。気温が高くなるにつれイタミ果が多くなったため、販売先も在庫を抱えないよう買い控えの動きが見られた。価格は下げに転じたものの、荷動きは鈍い。

メロン類

メロン類は入荷80％、価格894円（129％）。静岡産「アールスメロン」は緊急事態宣言下だった前年に比べ価格は回復し、中下旬から引合い強まる。熊本産「アンデスメロン」は下旬からピークとなったが、降雨で数量は増えきらず。茨城産「オトメメロン」「クインシーメロン」についても曇雨天の影響で小玉果が多く、販売苦戦。

すいか類

すいか類は入荷79％、価格375円（115％）。大玉すいかは、熊本産が中心。出荷ペースが早かった前年に比べ今年度については平年並みに戻り、安定した入荷。小玉すいかについても、出荷前進だった前年に比べ、今年度は平年並みの出方に戻る。群馬・茨城産が下旬から端境期に入り、気温上昇とともに引合いは強く、カット販売を中心に動きは良好だった。

国産マンゴー

国産マンゴーは入荷76％、価格6,173円（115％）。宮崎産の生育は前年に比べ1週間遅いものの、ほぼ平年並みの進度。入荷増量とともに取扱い店舗も増え、価格は保合いで推移した。特選品「太陽のタマゴ」は4月14日に解禁した。

輸入果実

オレンジは入荷78％、価格331円（132％）。コロナ禍による輸送停滞が続き入荷減、価格高。
パイナップルは入荷114％、価格207円（90％）。前年に引続き台湾産が増量したが、品質不良から販売苦戦。
アボガドは入荷65％、価格576円（126％）。メキシコ産の原価高により入荷減、単価高。

文責　東京青果営業管理部　情報課

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