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2022年11月25日

2022年7月野菜概況

・実績は青果物情報センターの月別速報値を使用。 
・平年比は過去5ヶ年の平均。単価は加重平均で算出。

全国的に気温高。太平洋側で降水量は多く、北・東日本日本海側は多照。

6月末に関東で梅雨明けとなり、7月頭にかけて気温が急激に上昇。最高気温が35℃を上回る地域も全国で続出した。これにより多品目で高温障害の懸念が生じたが、中旬には雨天が多く「戻り梅雨」の様相となった。果菜類では産地切り替えの端境や高温障害、雨天続きにより中旬まで数量少なく堅調相場も、下旬は天候回復や後続産地が出揃うなどして数量増の相場下落となった。7月の野菜総入荷量は110,165t(前年比91%)で平年をやや下回り、価格252円(109%)は平年並みだった。金額は27,726百万円(99%)で平年を1割近く下回った。

根菜類

だいこんは北海道・青森産が曇雨天続きで生育悪く細物傾向。季節柄、需要は小さいが全体量の少なさから引合い強く高値が続いた。総入荷量は平年より2割少なく、価格139円(154%)は平年を4割以上に上回った。にんじんは青森産が降雨や低温の影響あり小玉傾向かつ多くない出回り。中旬は不足感高まり相場が上昇した。下旬は青森産が終了するも北海道産が増量し、相場は反落した。総入荷量は平年より1割以上少なく、価格168円(160%)は平年を1割以上に上回った。

葉物類

はくさいは季節柄、需要は少ないものの月前半に長野産が干ばつの影響で数量多くなくまずまずの荷動き。月後半は干ばつ後の降雨で品質不良が散見。気温高く量販店・加工業務需要ともに動きは鈍いため、産地では出荷調整が行われたが販売は低調だった。総入荷量は平年より1割以上少なく、価格62円(104%)は平年を1割下回った。キャベツは月前半は群馬嬬恋・長野産が干ばつ傾向で数量伸び悩み引合い強め。月後半は降雨の影響で東北産が伸び悩む場面あるも、群馬・長野産の干ばつが解消され順調入荷し、荷動き鈍化から相場下落。総入荷量は平年並み、価格78円(110%)は平年並み。ほうれんそうは群馬・茨城産を中心に高温により少なめの出回り。不足感あり上旬は相場上昇。中旬からは荷動き鈍化するも数量は少ない状況が続き高値推移は変わらず。総入荷量は平年より1割以上少なく、価格637円(114%)は平年を若干上回った。ねぎは月前半は茨城産が高気温で太りが悪く細め中心の出回り。月後半は北海道・東北産が出始めた。降雨による入荷減少で引合い強まる場面はあるも大枠では荷動き鈍め。下旬は学校給食の納めが夏休み突入でなくなり需要の停滞が続いた。総入荷量は平年よりやや少なく、価格367円(116%)は平年並み。レタスは群馬・長野産中心の出回り。月初は高温干ばつで玉肥大が停滞したが、以降は降雨もあり数量増加。荷動きは鈍かった。下旬は降雨の影響で圃場ロスが増えて不足感があった。総入荷量は平年よりわずかに多く、価格86円(82%)は平年を2割以上に下回った。

果菜類

きゅうりは上旬に関東産と東北産との端境気味で相場上昇。中旬は徐々に東北産の露地物が増量するも雨続きで落ち着いた入荷量。下旬は東北産がピークを迎え数量十分となり相場が下落した。総入荷量は平年よりやや少なく、価格275円(136%)は平年を1割近く下回った。なす類は月初には茨城・群馬産が急な気温上昇を受けて数量が突発的に増えたが、その後は高温・干ばつによるボケ果の発生で減少。雨続きにもなり、中旬まで不足感のある出回り。下旬は天候良く順調に入荷して相場反落となった。総入荷量は平年並み、価格305円(107%)は平年を1割以上に下回った。トマトは北海道産が出揃い増量。栃木産は終盤につき減少傾向。上旬は荷動き緩慢も、中旬からは北海道・青森産が曇雨天続きで数量伸びず引合い強めで推移。総入荷量は平年より1割少なく、価格329円(102%)は平年並み。ピーマンは茨城産が終盤となり減少する中、福島・岩手産が漸増。全体量は多くなく、上中旬は荷動き良好。下旬は東北産が潤沢に出回りで荷動き鈍化した。総入荷量は平年並み、価格417円(120%)は平年をやや下回った。

土物類

ばれいしょ類は長崎産が上旬で終了。中旬には静岡産も終盤となる中、北海道産がスタート。全体量は十分あり、荷動きは鈍い状況が続いた。総入荷量は平年より1割以上少なかったが、価格98円(70%)は平年を4割も下回った。たまねぎは高値により各地前進出荷の傾向あり。兵庫産は中旬まで順調入荷するも下旬には減少に転じた。北海道産は下旬にスタート。総入荷量は平年より2割少ないが高値により荷動きは鈍い状況が続いた。下旬には全体量の減少により引合いが強まった。価格は163円(139%)と平年を5割以上に上回った。

輸入野菜

人参は国産が品薄傾向だったことや、中国産の在庫が潤沢だったことから中国産を中心に輸入量が前年を上回った。一方、馬鈴薯は国産が北海道産の収穫が始まり加工向け原料の供給が安定化したことから米国産の輸入量が前年比大幅減。ごぼうは円安で輸入コストが増加した中、国産の価格が安値だったことから、中国産を中心に前年比でかなりの減。ジャンボピーマンは円安で輸入コストが増加した中、国産が高値だった前年より安くなったことから、韓国産を中心に前年比でかなりの減。

文責 東京青果営業管理部 情報課

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