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2023年1月6日

2022年9月野菜概況

・実績は青果物情報センターの月別速報値を使用。 
・平年比は過去5ヶ年の平均。単価は加重平均で算出。

北・東・西日本で気温高。北日本日本海側で多照。

9月は北日本では晴れた日が多く、東・西日本では上旬は曇雨天の日が多かった。中旬の終わりには台風14号が九州を中心に大雨をもたらし、宮崎県では冠水被害が起こった。また、前月の北日本での大雨や他地域での長雨の影響で、複数品目にて病害の発生や品質低下が起きた。これにより、特に大根や人参で平年を大きく上回る堅調相場で推移した。9月の野菜総入荷量は120,790t(前年比104%)で平年をわずかに下回り、価格265円(93%)は平年並みだった。金額は32,060百万円(97%)で平年並み。

根菜類

だいこんは北海道・青森産が生育期に降雨を受けて作柄悪く数量少なめ。高値のため荷動きは落ち着いていたが、月後半は気温が低下し、秋商材として売場を広げる向きもあり荷動きはまずまず。総入荷量は平年より2割近く少なく、価格143円(132%)は平年を4割近く上回った。にんじんは北海道産が8月の大雨を受けて品質低下し数量は少なめ。上旬は引合い強く相場上昇したが、中旬は高値反動、下旬は天候回復による正品率向上があり相場は反落した。総入荷量は平年より1割以上少なく、価格209円(188%)は平年を7割上回った。

葉物類

はくさいは長野産が降雨多く病害や品質低下が発生。上旬は秋商材として需要が出るも数量十分。中旬は気温高く荷動きは鈍かった。下旬は気温下がり引合い強まるも長野産が出荷最盛期に向け増量し相場反落。総入荷量は平年並み、価格85円(57%)は平年を3割以上に下回った。キャベツは岩手産が降雨と品質低下により少ない状況が続いたが、群馬・長野産は月を通して潤沢に入荷。全体量充分で荷動き鈍い。総入荷量は平年よりやや多く、価格73円(68%)は平年を2割以上に下回った。ほうれんそうは気温が落ち着いて群馬・茨城産を中心に増量傾向。各地、順調な出荷となった。前月は高値で荷動きが鈍かったが、増量により相場が下落して価格がこなれ、荷動きは良くなった。総入荷量は平年よりやや多く、価格777円(96%)は平年をわずかに下回った。ねぎは北海道・東北産が降雨続きで上旬は生育不良・細物傾向も見られたが中旬は回復。下旬は稲刈り作業で出荷量が落ち着くも総入荷量としては平年並みだった。月前半は荷動き鈍いも、後半は気温が下がり荷動き良好に。価格382円(119%)は平年を1割上回った。レタスは群馬・長野産が降雨続きにより病害が発生。上旬は数量少なく相場上昇したが、中旬は天候良く数量回復して荷動き鈍化。下旬は長野産が終盤で減少するも後続の茨城産が増量。総入荷量は平年よりやや多く、価格155円(59%)は平年をやや下回った。

果菜類

きゅうりは東北産の露地作がピークを過ぎ減少するも抑制作が増加、関東産も増えてきて荷動きは鈍めで推移。総入荷量は平年よりわずかに多く、価格284円(78%)は平年を1割以上に下回った。なす類は群馬・茨城産が天候不順から不安定な出回り。水分過多で品質低下も起こり販売は低調となった。総入荷量は平年より1割多く、価格287円(71%)は平年を2割以上に下回った。トマトは青森産が8月の豪雨による冠水被害で数量少なく小玉傾向。北海道産も多くはない出回り。千葉産は着果不良が見られるも概ね順調出荷。月を通して相場は堅調推移もだらだらとした荷動き。総入荷量は平年よりわずかに少なく、価格470円(96%)は平年をわずかに上回った。ピーマンは福島・岩手産がピークを過ぎ減少傾向も、茨城産の秋作は生育順調で漸増して下旬にはピークを迎えた。総入荷量は平年より1割以上多く、月を通して荷動き緩慢。価格338円(81%)は平年を1割以上に下回った。

土物類

ばれいしょ類は北海道産は降雨が多く掘り取りが進まず。天候回復した中旬からは数量増もイタミが多く、顧客の買い控えが見られ販売は芳しくなかった。総入荷量は平年より1割以上に少なく、価格142円(73%)は平年を1割近く上回った。たまねぎは北海道産が順調入荷。前月は雨を受けて品質低下が見られたが品種が切り替わり改善に向かった。大玉傾向のため小玉の引合いは強めだった。総入荷量は平年並み。全体としては荷動き緩慢ながらも堅調相場が崩れず、価格117円(107%)は平年を2割以上に上回った。

輸入野菜

にんじんは国産品が天候不順による収穫遅れや小玉傾向で品薄だったこと、前年の輸入量が少なかったことから中国産を中心に前年より大幅増。ねぎは国産品が天候不順により細物傾向で品薄だったことや、前年の輸入量が国産の安値や中国の不作により少なかったことから、前年より大きく増。しょうがは外食需要が回復基調にあり需要が高まってきたことなどから前年よりやや増。一方、馬鈴薯は円安で輸入コストが増加した中、大雨などで収穫の遅れていた国産品がまとまって収穫されたことから、米国産が前年比で大幅減。ジャンボピーマンは円安で輸入コストが増加した中、韓国産が大雨の影響で品薄となったこと、前年の輸入量が多かったことから、韓国産を中心に輸入量は前年より大幅減。にんにくは円安で輸入コストが増加した中、主産地以外の国産品の価格が安値だったことから、中国産を中心に前年比でわずかに減。

文責 東京青果営業管理部 情報課

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