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2022年12月1日

2022年8月果実概況

・実績は青果物情報センターの月別速報値を使用。 
・平年比は過去5ヶ年の平均。単価は加重平均で算出。

北・東日本日本海側と北日本太平洋側の降水量はかなり多かった。

南下する前線に向かって、台風が持ち込んだ熱帯由来の温かく湿った空気が継続して流れ込んだことから、8月の東北~北陸を中心とした大雨は「激甚災害」指定された。本州付近も太平洋高気圧に覆われやすく、8月の平均気温は各地で平年より高く、東京でも猛暑日最多更新となった。新型コロナウイルスは第7波に入り、東京都の感染者は日々2万人を超えるも、移動制限のない夏休みとなった。


果実全体の入荷量は前年比103%、価格557円(前年比102%)。猛暑のため、すいかの引合いは強く、上旬は旧盆需要で梨の引合いが強かったが、もも・ぶどうは弱かった。盆明けからは全体的に引合い弱まり、価格は軟調推移。月末には徐々に引合いが戻り、秋果実が出始めた。全体的に猛暑で小玉傾向だったものの、前年に比べ総入荷量は多く、価格は若干高かった。

ハウスみかん

ハウスみかんは、入荷96%、価格921円(102%)。高温少雨による着色遅れのため、愛知・大分ともに減少傾向。主力佐賀産についても同様の状況に加え、例年になく小玉比率が上昇。ギフトに需要のある大玉に不足感が強まった。

りんご類

りんご類は、入荷89%、価格433円(120%)。青森産貯蔵物はほぼ終了し、2022年産新りんごが始まった。初旬の長野産「夏あかり」を皮切りに各産地極早生品種が入荷。8月中旬に東北の大雨により被害もあったが、限定的で作柄は概ね平年並み。

日本なし類

日本なし類は、入荷93%、価格501円(99%)。関東産地は5月下旬・6月上旬の降雹被害により一部秀品率の低下が見られた。「幸水」は前年に比べ入荷量は多かったものの、「豊水」は千葉産が前年の3割弱、茨城産は前年の1割の入荷と大幅に減少。上旬に旧盆需要で引合いは強く、価格はほぼ前年並みだが、平年比では2割高。

もも類

もも類は、入荷144%、価格619円(90%)。前年は前進出荷により旧盆需要がひっ迫したが、本年産は平年より若干早い程度の開花だったため、大幅な前進出荷にはならなかった。その分、旧盆需要を上回る入荷となり、荷動きは鈍化した。山梨産は上旬のピークを過ぎると、晩生種が終盤へ向かう。福島産「あかつき」「まどか」については凍霜害の影響があったものの、玉肥大良く、前年以上の入荷となった。下旬からは山形産「川中島白桃」が入荷始まった。

すもも類

すもも類は、入荷127%、価格642円(96%)。前進傾向だが、長雨で少なかった前年に比べ作柄は良好。山梨産は「太陽」が大玉の仕上がり。山形産は「ソルダム」「太陽」が出回る。各地作柄も概ね順調なことから入荷量は前年を上回り、価格安で推移。

ぶどう類

ぶどう類は、入荷100%、価格1,529円(102%)。山梨産はハウス物がピークを過ぎて露地物へ移行。各産地総じて「シャインマスカット」面積増、「巨峰」「ピオーネ」は減少傾向。下旬からは長野産「ナガノパープル」も始まる。山形産「デラウェア」は大雨の被害もなく潤沢な入荷が続き、盆明けも数量が残る。

いちじく

いちじくは、入荷113%、価格904円(101%)。愛知・和歌山産は露地物が7月から始め、数年ぶりに旧盆前後にピークを迎えた。目立った災害もなく作柄は平年並みも、入荷は前年以上。気温高から品質低下も散見された。

メロン類

メロン類は、入荷82%、価格570円(118%)。北海道・青森産中心の入荷。各地作付面積前年より下回るが、肥大は良く大玉の仕上がり。旧盆需要に合わせ入荷は増量も、大雨の影響から中旬以降は入荷減少。静岡産「アールスメロン」についても長雨の影響で上位等級品の入荷が減少し、価格は高値推移。

すいか類

すいか類は、入荷114%、価格241円(101%)。山形産は7月下旬から、長野産も次いでピークを迎えるが、盆明けからは各地減少に向かう。平年よりも梅雨明けが早く、猛暑日が続いていることから全体の荷動きは良かった。

文責 東京青果営業管理部 情報課

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